2017年3月に営業を終了し、解体工事を経て、2024年1月にグランドオープンした「Ginza Sony Park」。
先日、ギンザ・グラフィック・ギャラリーの展示を訪れた際、その完成した姿を見てきました。
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ビルの解体中に惹かれた余白の魅力
私が初めてGinza Sony Parkに足を運んだのは、実はまだ「解体途中」だった頃。
建て替え中の風景がSNSで話題になっていて、銀座のど真ん中にぽっかり空いたような空間に、人が集まっている光景がとても印象的でした。
そんなSonyらしいユニークな建て替えプロセスを体験し、「余白って面白い」と感じたあのときの記憶がずっと心に残っていました。
今回のグランドオープンを機に、その余白がどのように完成したのかをこの目で確かめたくなり、再び足を運ぶことにしたのです。


街の余白として開かれる「銀座の庭」
新しくなったGinza Sony Parkは、イベントがないときでも、ふらりと立ち寄って休憩したくなるような、居心地のよい空間です。
この建物の高さは地上5階、地下4階。銀座の高さ制限「56mルール」のちょうど半分ほどの高さで設計されているといいます。
その「高さの余白」が、街の視線や風通しを変え、周囲のビル群とは異なる“抜け”のある景観をつくっていました。


遊歩道のようなビルを歩く楽しさ
Ginza Sony Parkは、東京メトロ銀座駅B9出口と直結。私は地下から入り、回廊のように連なる階段を上がりながら屋上へと向かいました。
途中には半屋外の開放的なスペースがあり、大好きな螺旋階段を上から眺めたり、写真を撮ったり。
ビルの中にいるというより、建築そのものを体験しながら散歩しているような気分になります。
不思議と疲れも感じない、心地よい「建築の遊歩道」でした。


階段の先には、銀座の空と風
屋上にたどり着くと、そこには思わず深呼吸したくなるような空と風。
下には数寄屋橋交差点、横には建築家レンゾ・ピアノが設計したエルメス銀座店が見え、
まるで街の中心に設けられた“展望台”のような場所になっていました。
コンパクトながら開放感があり、銀座の街との“つながり”や“余白”を肌で感じることができます。
階段をのぼってたどり着いた、小さな「銀座登山」。心まで軽くなるような時間でした。


銀座にスヌーピーがやってくる
7月16日からは「PEANUTS 75周年」記念プログラムも開催予定です。
意外と感じるかもしれない銀座とスヌーピーですが、歴史とユーモアをあわせ持つ世界観が、この街にぴったり合う気がします。
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おわりに
銀座メゾンエルメスをはじめ、アート活動を積極的に展開するブランドが集まる銀座。
私がこの街を訪れる理由も、買い物よりむしろ、こうした「アートや空間との出会い」にあります。
Ginza Sony Parkで過ごした時間は、自分の感覚や関心を再確認し、また新たな興味へとつながっていく、そんな体験でした。
建築の余白に生まれる、銀座の新しい魅力。
あなたもぜひ、訪れてみてください。
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