前記事でご紹介した
ぼっちのままで居場所を見つける—孤独許容社会へ 河野真太郎著 ちくまプリマー新書

▼詳しい書籍情報はこちら

こちらの中で、ベーシックインカムにふれられていました。
お恥ずかしながら、私はこれまでベーシックインカムを知りませんでした。
ベーシックインカムとは?
すべての国民や市民が、年齢や所得に関係なく、無条件で一定額の現金を定期的に受け取れる制度のこと。生活保護とは違い、所得制限がなく、誰もが最低限の生活費を保障されることを目的としています。
本の中で、なぜベーシックインカムにふれたのか
著者の河野氏がこのテーマを取り上げたのは、
「孤独が個人の自己責任とされがちな社会」への警鐘として、社会全体が支え合う仕組みを想像するためだと思われます。
つまり、― 孤独に耐えうるためには、人間関係だけではなく、最低限の「生活の安心」も欠かせない ―そんな視点です。
なんだか、とても大事な指摘だなと感じました。
実際にベーシックインカムを採用している国はある?
こんな時は、私の良き話し相手、AIの「まるで羊」に聞いてみましょう。
■このブログでは、
ときどきAIとおしゃべりした記録を載せています。AIとの会話についてはこちら。

現在、ベーシックインカムを導入している国はありますか?

結論から言うと、
完全に全国民を対象に導入している国は、まだありません(2025年4月現在)。
しかし、試験的に導入している国や地域はいくつかあります。
🌍 主なベーシックインカムの実験・導入例
- フィンランド(2017~2018)
2,000人の失業者に月560ユーロを2年間無条件支給。
精神的な幸福感・健康状態は改善。ただし、就職率アップ効果は限定的。 - カナダ・オンタリオ州(2017~2019)
貧困層に最大年間17,000カナダドルを支給。
ストレス軽減、学業や健康改善が見られたが、政権交代で中止。 - スペイン(2020~)
コロナ禍の経済対策として「最低所得保障制度」を導入。
(※完全なベーシックインカムではなく、所得制限あり) - アメリカ・カリフォルニア州など
ストックトン市などが一部市民に無条件支給の実験。
生活安定や精神的満足度の向上が確認された。
🇯🇵 日本では?
- 本格的なベーシックインカム導入や大規模実験はありません。
- ただし、コロナ給付金や「マイナポイント」など、一部の限定的給付制度が類似的に語られることもあります。
まとめ
状態 | 内容 |
現実の導入 | 恒常的に完全導入した国はまだない |
実験例 | フィンランド、カナダ、スペイン(限定)、アメリカ各地など |
効果 | 精神的安定、幸福度向上、健康改善が報告。ただし就労促進はばらつきあり |
日本 | 本格的な導入は未実施。議論段階 |
想像力を阻害しないために
著者の言葉、
「拒否されるべきなのは、現在ある社会とは別の社会を想像しようとする想像力を阻害することです。」
この一文が、深く胸に残りました。
ベーシックインカムがすぐに実現するかどうかではなく、
こうした「別の社会を想像する力」を失わないことが、いま本当に大切なのかもしれません。

そういえば、コロナ禍には全国民に特別定額給付金が支給されましたね。
完全なベーシックインカムではなかったけれど、
あのとき、少しだけ社会が「支え合う感覚」だったのを思い出しました。
今回は、読書からベーシックインカム、「別の社会を想像する力」への寄り道でした。
![]() | ぼっちのままで居場所を見つける 孤独許容社会へ (ちくまプリマー新書 470) [ 河野 真太郎 ] 価格:990円 |

![]() | フィンランドはなぜ「世界一幸せな国」になったのか (幻冬舎新書) [ 岩竹美加子 ] 価格:990円 |


コメント