建築好きな方々がインスタグラムで紹介している「松川ボックス」。
名建築とアートが織りなす豊かな空間に惹かれて、私も足を運んでみました。
看板が出ていなかったら見過ごしてしまいそうな、住宅地の奥まったところに松川ボックスはありました。屋根までコンクリート、見た目は本当にコンクリートの箱です。


松川ボックスとは
1970年代に建築家・宮脇檀により設計された箱型住宅〈ボックスシリーズ〉の代表作。
コンクリート製のボックス内部に木組の住宅をはめ込む傑作ですが、これまで一般公開されたことはありませんでした。
THE MIRRORとは
2023年秋、松川ボックスでギャラリー〈THE MIRROR〉としてオープン。
静かで落ち着いた雰囲気の中、時間を忘れてアートを楽しめる場所です。
▼公式ウェブサイト

『ロンドン〜ハービー・山口 in 松川ボックス〜』
私が行った日は、ハービー・山口さんの作品展示中でした。
写真家ハービー・山口さんが1973年から10年間を過ごしたロンドンで捉えた、人々の何気ない日常が映された写真作品が並びます。(2025.05.30終了しました)
名建築に溶け込むアート ──ハービー・山口の写真展
ハービー・山口さんのモノクロ写真は、とらえた光がドラマチックでとても魅力的な作品でした。
同じ1970年代のロンドンの写真と東京の建築は、共鳴しあうように調和していました。




外観とのギャップに驚く室内 ──木のぬくもりと光の演出
外観のコンクリートからは想像もつかない内部。
柱や板張り壁で木造の家となんら変わりのない、とても暖かみを感じました。
木造部分は釘を使わない木組みで造られているそうです。




優しい色使い ──芹沢銈介の色彩から
一階和室、襖の青が印象的ですねと、スタッフの方にお話しすると、芹沢銈介氏(染色工芸家)の作品の基調である、赤、青、黄、グレーを取り入れているとのことでした。
落ち着いた色調をベースに、ポイントとして目を引く色が使われていて、メリハリのあるとてもおしゃれな空間だと思いました。



非日常を体験する
ヴィラクウクウもそうでしたが、貴重な住宅建築を保存・公開していただけることに感謝しかありません。私は建築に詳しくありませんが、自分の心惹かれる素敵なデザインに会えることを楽しみに住宅建築を見学しています。アートと名建築で上質な非日常を体験する、またそんな体験をしにどこへ行こうか、と次が楽しみになる出会いでした。
みなさんも、名建築の中でアートと静かに向き合う時間を過ごしてみませんか?
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良い季節🌿おでかけしたいですね
ハービー・山口さんの写真集
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