ロゴに込めた力と理想――『アイデンティティシステム』展を訪ねて

私はポスターが好きです。ポスターを見ると、なぜか心が躍ってしまう。
限られた枠の中で世界を語るその力に、いつも魅了されてしまいます。
写真、切手、レコードジャケット、Instagramも同じように好きです。

そんな私が今回訪れたのは、グラフィックデザイン好きにはたまらない場所――ギンザ・グラフィック・ギャラリーの展示「アイデンティティシステム」です。

ギンザ・グラフィック・ギャラリー

ギンザ・グラフィック・ギャラリー(ginza graphic gallery)は、グラフィックデザインの専門ギャラリー。3つのgの頭文字から「スリー・ジー(ggg)」の愛称で親しまれています。

スリー・ジー gggのロゴ

視線を奪うウィンドウサイン

アイデンティティシステム-1945年以降 西ドイツのリブランディング

本展は、戦後の西ドイツで構築された企業のビジュアル・アイデンティティに焦点をあてています。
ブラウンやルフトハンザといった名だたる企業のロゴやデザインが、当時の資料とともに紹介されています。
展示は無料、予約不要で気軽に行けます。

ウィンドウサインを見てギャラリーに入る外国人観光客の姿も。

▼展示の詳しい情報

アイデンティティシステム1945年以降 西ドイツのリブランディング|ギンザ・グラフィック・ギャラリー
現代のコーポレート・デザインにみられるシステマティックなデザイン・ソリューションは、20世紀初頭のペーター・ベーレンスた...

ドイツデザインの源流バウハウス

西ドイツでは、バウハウスがモダンデザインの先駆者として、建築、デザイン、芸術の分野に大きな影響を与えました。その幾何学的な形状を多用した機能性と美を追求するモダンデザインはとても魅力的で、私がドイツデザインを好きな理由です。

会場の様子
会場の様子

こんなに多くの西ドイツのデザインを一同に見られる機会はなかなか無いと思います。
会場に入ったとたんにたくさんのポスターが目に入り興奮してしまいました。
どこから見ればいいのかウロウロ。ちょっと落ち着いてからじっくり見ていきました。

ブランドの顔――ビジュアルアイデンティティ

企業のアイデンティティを表現し、ブランドの価値を伝える魅力的なロゴ。
この重要な役割を、とてもシンプルに表現するデザインの力にあらためて驚くとともに、デザイナーたちに敬服させられます。

ルフトハンザ 鶴のマークは、もはやルフトハンザの顔として世界に定着しています。
ブラウンはロゴ誕生以来、ほとんど変更されていない時代を超えたデザイン。

デザインがもたらすもの

デザインは、ただの見た目ではなく「伝える力」そのもの。
言葉を超えて、私たちの心に直接届く力を改めて感じた展示でした。

私にはデザインを生み出す力はないけれど、デザインを通して、感動や驚き、心地よさなど、豊かで楽しい体験が出来ることを幸せに思います。
感動する心を忘れずに、これからもポスターやデザインを楽しんでいきたいと思います。

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